不動産投資というのは、つまり「大家さんになる」ということです。
物件を買って家賃収入を得るためには、建物を維持していく必要があります。
そして、建物を維持しておくためには、税金や修繕費などがかかります。
では、賃貸経営の維持費・運営費は毎年どの位かかるのでしょうか?
毎年必要となるお金をきちんと把握して、事前に準備しておきましょう。
賃貸経営の運営費にかかるのはコレだ!
賃貸経営に必要になる費用は、ローンを除いて、年間家賃収入の10~15%が目安となります。
また、毎月必要な費用と、必要に応じてかかる費用とがあります。
①修繕費
室内や共用部分の設備が破損した場合に発生する修理費用です。
一般的に、新築のときは設備も壊れづらいですが、築年数が古くなっていくにつれ設備の故障も発生しやすくなっていき、修理費用も高額になります。
また、10~20年単位で、外壁周りなど大規模な修繕工事が必要となります。
その他、エントランスや共用部分の定期清掃を外注する場合や、電気代や水道料金など光熱費がかかります。
②原状回復費用(リフォーム・リノベーション)
入居者が退去した後に、次の入居者を募集するために必要となります。
室内の状況によって、リフォームを行う箇所や費用も異なってきます。
主にクロスの貼り替えや水回りのメンテナンスなどが必要となります。
また、築年数が古くなってからは、リノベーションなどを行うことで費用は多少かけてでも、長期的な視点で見ると得作となるケースもあります。
③管理委託料
家賃の徴収・入居者からのクレーム処理を管理会社に任せる場合には、管理委託料が発生します。
毎月の家賃の5%程度が相場です。
また、入居者募集をして決まった場合は、広告費が必要となります。
管理は自分で行うこともできますが、費用対効果を考えると専門の会社に依頼した方が効率的でしょう。
④固定資産税・都市計画税と事業税
賃貸経営において毎年かかる税金は、固定資産税・都市計画税と事業税になります。
固定資産税・都市計画税は、1月1日現在の不動産の所有者に課税される税金です。
税額のおおよその目安は、固定資産税は固定資産税評価額の1.4%、都市計画税は固定資産税評価額の0.3%が毎年かかります。
なお、一定の条件を満たす場合には、軽減措置が受けられます。
事業税については、必ずというわけではありませんが、規模が大きくなると発生します。
賃貸経営の場合は概ね貸している部屋が10室以上となった場合に課税対象となります。
また、年間事業所得が290万円を超えると税金がかかるようになり、税率は5%です。
【定期的にかかる主な費用】
・管理委託料[毎月、家賃の5%程度]
・定期清掃[毎月、回数や規模によって異なる]
・固定資産税・都市計画税[毎年、固定資産税評価額の1.7%]、(規模によって事業税)
【必要に応じてかかる主な費用】
・修繕費[設備故障したとき、故障箇所や程度によって異なる]
・原状回復費用[退去発生したとき、損耗状態や経営戦略によって異なる]
・大規模修繕[10年~20年に1度程度、規模によって異なるが100万円以上]
資金計画は綿密に行いましょう!
いかがでしょうか?
賃貸経営をする上では、維持費用や税金など、定期的にさまざまな費用の支払いが発生します。
また、銀行でローンを借りている場合は、当然その返済も考えながら運営を行っていかなければなりません。
「支払いが必要なのにお金が足りない」ということのないように、資金計画は綿密に行いましょう。
特に、大規模な修繕費は10~20年に1度程度ですが、100万円単位の高額な費用がかかりますし、こまめなメンテナンスも入居率維持には欠かせません。
オススメは、毎月の家賃収入の中から、修繕費に向けて少しずつ積み立てておくことです。
賃貸経営というのは、あくまでも“経営”です。
家賃収入をいかに多く手元に残すかは大家さんの経営手腕を問われます。
また、このような資金計画についてのアドバイスまでしてくれる管理会社を選ぶことも非常に重要です。
賃貸経営のお金の面で苦労をしないように、しっかりとした運用を心掛けてください。
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