賃貸経営を行う上では、パートナー選びが重要です。
特に管理会社は大家さんと二人三脚になって、賃貸経営をサポートしてくれる存在です。
この管理会社選びを間違えてしまうと、あなたの賃貸経営の収益が大きく下がってしまいます。
そこで、今回は賃貸管理会社の選び方についてまとめてみました。
大家さんにとって、とても重要な知識になりますので、しっかりと抑えておくようにしてください。
賃貸管理会社の選び方 ~入居者募集編~
多くの大家さんにとって一番の悩みとなるのが、空室リスクです。
空室対策は賃料収入に直結するため非常に重要ですが、それを解消するためには入居者募集に強い不動産会社を選ぶ必要があります。
では、どこを見て判断をすればいいのでしょうか?
そのポイントをご紹介していきます。
まずは、管理会社の選び方を入居者募集の観点から見ていきましょう。
店舗は目立つ場所にあるか
どんな会社でもどこに店舗を構えているかは重要です。
特に不動産会社のようなお客様の集客が必要な会社ではきっちり目立つ場所にあり、お客様の目を引くことが出来るかは大きなポイントです。
ちゃんと目立つ場所に店舗があるのか確認しましょう。
物件情報をたくさんのサイトで掲載しているか
お部屋探しをするお客様の多くは、あらかじめインターネットで物件情報を調べています。
その際に、まずはあなたの所有している物件の情報を見つけてもらえなければ意味がありません。
アットホームやホームズなどの不動産ポータルサイトにしっかりと掲載している会社なのかを確認してみましょう。
ネットでの情報の質が高いか
空室を決めるためには、大家さんの”貸し方”と共に、管理会社の”魅せ方”が重要になります。
ネットで物件を探している際には、間取り図しか載っておらず、写真が1枚も掲載されていない物件というのも多く見受けられます。
これでは、お客様も「この物件を見てみよう」と思うはずもありません。
そこで、写真はたくさん掲載されているか、周辺の地域情報なども載っているか、物件の特徴などをちゃんとアピール出来ているかを確認してみましょう。
また最近はパノラマ写真や室内の動画などを公開している会社もあります。
ただ募集に出しているというだけでなく、上記のように詳しい情報を載せているの管理会社なのかもちゃんとチェックするようにしましょう。
地域の情報をしっかり把握しているか
入居者募集をする際の賃料設定は非常に重要です。
周辺の家賃相場よりも、高い家賃を設定してしまうと、入居者が決まらず、長く空室となってしまいます。
逆に家賃を安く設定しすぎると、満室であっても家賃収入が少なくなってしまいます。
高くも安くもない、適正な「家賃」を設定してする必要があります。
ご存じの通り、家賃というのは場所によって大きく変化します。
その相場をしっかりと分かっている不動産会社に任せるべきでしょう。
また、地域の情報に精通をしていればネットで募集を出す際やお部屋探し中のお客様に対して、物件情報だけではなく、近くの施設やお店のことまでしっかりとアピールすることが出来ます。
綺麗な募集図面を作れているか
管理会社は大家さんより入居者募集の依頼を受けると募集図面を作成します。
募集図面はいうまでもなく、お部屋探しをしているお客様に見せるものであるため綺麗でなくてはなりません。
出来上がった図面はたいてい、店頭で貼り出しています。
基本的なことではありますが、募集図面がしっかり綺麗に作成出来ている管理会社なのかもチェックしてみましょう。
他の不動産会社に物件情報を開示しているか
近年、不動産業界では物件の”囲い込み”というのが問題となっております。
物件の囲い込みとは、大家さんから依頼を受けた不動産会社が他の仲介業者に情報を与えないで、自社のお客様だけで契約をしてしまおうというものです。
こうすることで、不動産会社は大家さんだけでなく、お客様からも仲介手数料(広告料)をもらえることになります。
ただ、この物件の囲い込みは、管理会社の利益だけを目的としていることであって、大家さんからしたら何も良いことはありません。
大家さん目線に立ったら、多くの仲介業者に情報を提供してもらって、早く入居者を見つけてほしいはずです。
しかし、これが出来ていない不動産会社というのは非常に多いのです。
こういった物件の囲い込みを行わず、情報をオープンにしているかどうかも重要な要素のひとつです。
賃貸管理会社の選び方 ~入居者対応編~
賃貸経営をしていく中でトラブルは付きものです。
そのため、管理会社を選ぶ際には、しっかりとした入居者対応の体制が整っているのかは非常に重要です。
その判断をするときに、どこを見れば良いのかご紹介していきます。
続いて、管理会社の選び方を入居者対応の観点から見ていきましょう。
入居者対応は24時間365日でサポートしているか
設備の故障や入居者からのクレームは時間や曜日を選びません。
このようなトラブルに対応するため、管理会社は24時間365日、トラブルに対応出来る体制になっていることが重要です。
特に水漏れが起きてしまった場合などには、緊急性が要します。
入居者からのトラブル対応は的確かつ迅速に行うことが大事です。
もしこのようなサポート体制が整っていれば、夜間や曜日に関わらず緊急時の対応をしてもらえ、入居者の満足度も向上します。
逆に、サポート体制が整っておらず、土日も休みの会社に管理を依頼してしまうと、入居者のトラブルにすぐ対応が出来ず、入居者のイライラが溜まっていき、早期退去にも繋がってしまいます。
管理会社を決める場合は、必ず24時間365日サポートが出来る管理会社に依頼するようにしましょう。
入居審査はしっかりしているか
大家さんにとっては、自身が持っている物件を賃貸で貸すわけですから、どのような人が入居するのかというのは非常に気になるところかと思います。
この入居審査をうまい加減にやってくれるかどうかも、賃貸管理会社を選ぶ際のひとつのポイントとなるでしょう。
入居審査は厳しくすれば、入居後にトラブルが発生する可能性は低くなるものの、基準を満たす入居者がなかなか現れず、長く空室が続いてしまいます。
逆に、入居審査を緩くすれば、部屋自体は決まりやすくなりますが、何かしらのトラブルを抱えていたり、家賃の未納などが発生するなど、いわゆる質のよくない入居者も出てきて、トラブルに巻き込まれることも多い、ということもあります。
ただ、いくら入居基準を厳しくしたとしても、入居者に関するトラブルを完全に回避することは不可能といわざるを得ませんので、その点はしっかりと考慮しましょう。
なお、大家さんの中には「あの不動産会社は決めてくれるのはいいが、外国人ばっかり」と嘆く方もいらっしゃいますが、それは間違いです。
たしかに中には、日本での生活に慣れていなくて、日本語もあまり話せない人だとトラブルが起こる可能性もあります。
しかし、実はこのようなトラブルはほとんどありません。
多くの外国人は、入居後もしっかりとルールを守ってくれています。
国籍だけで入居を拒むというのはやめて、しっかりと個別で判断するようにしましょう。
また、現在の空室率の高さや部屋の決まりにくさを考えても、外国人の入居を受け入れるというのは空室対策にとって非常に有効な手段となります。
なお、トラブルを事前に回避するためには、入居者に対する事前説明も必要です。
「入居のしおり」などを作成し、しっかりと入居者に住まいのルールを周知徹底させているかどうかも、併せてチェックしましょう。
賃貸管理会社の選び方 ~その他編~
ここまで、入居者募集と入居者対応の観点から管理会社の選び方を紹介してきました。
最後に、管理会社の選び方を今まで挙げた以外の観点から見ていきましょう。
ニュースレターなどの定期的な情報提供をしてくれているか
物件を所有していれば儲かるという時代が終わった現代では、賃貸経営をしていく上で「どのようにしたら満室になるのか」「効率的な運営をするためにはどのようにすべきか」など、大家さん自身が賃貸経営の知識をしっかり把握することが必要不可欠となっております。
そこで、大切な財産である建物の媒介・管理をお願いされている不動産会社がアドバイザーとして大家さんにしっかりと役に立つ情報を提供する必要があります。
入居者市場となった現在の賃貸経営は以前に比べると厳しいものになりましたが、しっかりとした知識や最近の入居者の動向を考えることで、損をすることなく、利益を生むことが出来ます。
なので、賃貸経営のアドバイスをちゃんとしてくれる管理会社に任せるようにしましょう。
物件から近いということも安心の要素
管理会社を選ぶ際、ご自身の物件の近くに店舗を構える会社を選ぶというのも良い選択肢です。
やはり近くにあるということで、管理会社の目が物件に行き届きやすいため、大家さんにとっては入居者募集や管理などさまざまな面で安心できると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
以上のように、管理会社の働き方ひとつで入居者が決まるかどうか、満室を維持できるかも左右されます。
ある程度はネットで調べることも出来るので、もし「現在、管理会社を探している」または「今頼んでいる不動産会社の入居者募集の方法に不満を持っている」大家さんは、まずはあなたが頼んでみようか考えている、または現在頼んでいる不動産会社のホームページなどをチェックしてみましょう。
それから分からないことや気になることがあったら、実際にその不動産会社に直接聞いてみるようにしましょう。
賃貸経営をしていくには、管理会社選びというのはとても重要なんだな。
はい、信頼の出来る管理会社を見つけて上手に賃貸経営を行っていきましょう。
【最後に重要ポイント】
今回は、管理会社の選び方について紹介してきました。
ただし、全てを管理会社に任せているだけでは賃貸経営は成功しません。
管理会社はあくまでもアドバイザーであり、賃貸経営の方向性を最終的に決断するのは大家さん自身です。
空室対策や収益改善の方法などを、大家さん自身がしっかりと知識を付け、管理会社と相談しながら実行し続けることで、賃貸経営は成功に向かいます。
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